どんな症状が、胃がんを疑う症状なのでしょうか?
実は自覚症状で胃がんがあるかどうかは、ほとんどわかりません。
本当に進行した胃がんでは、吐血したり食事が食べられなくなったり、体重が激減したりしますが、最近は、そうした症状が出る前に検査をする方が増えました。
早期にみつけた胃がんは、ほぼ確実に治ります。
すなわち症状がない時期だからこそ、検査をする意義があるのです。
もしも喉のつかえ感や胸やけ、胃の不快感が気になったときは、2~3年に1回の胃カメラを受けましょう、という天の声だと思ってみてはいかがでしょうか?
胃カメラを受けたほうがいい人
胃カメラを受けた方が良いのかは、症状ではなく年齢で決まります。40歳を越えれば、がんのリスクが高まります。ピロリ菌の除菌が進み、胃がんが減ったとはいえ、まだ年間約5万人の方が胃がんで亡くなっているのが現状です。 そこで、以下の方は、胃カメラ検査を2~3年に1度は受けることをお勧めします。
- 胃がんが心配だと思った40代以上の方
- 過去2年以上、胃カメラ検査を受けていない50歳以上の方
- ピロリ菌の有無を知りたい20代以上の方
検査でわかる病気
- 咽頭がん
- 喉頭がん
- 早期食道がん
- 進行食道がん
- 胃炎
- ピロリ菌が原因による胃炎
- 胃アニサキス症
- 十二指腸潰瘍
- 胃潰瘍
- 早期胃がん
- 進行胃がん
- 十二指腸がん
ピロリ菌の除菌
医学の進歩により、ピロリ菌を除菌することで、胃がんを予防することができる時代になりました。
ピロリ菌とは
ピロリ菌とは、胃の粘膜に張り付いている細菌です。ピロリ菌をもっている人の割合は「年齢%」といいます。つまり、40代の人の40%がピロリ菌をもっていて、60代の人の60%がピロリ菌をもっている、ということです。近年、このピロリ菌が胃がん発生の主な原因であると判明しました。ピロリ菌を除菌することで、胃がんだけでなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍も予防することができます。
健康な胃とピロリ菌の胃の比較
正常な胃
ピロリ菌に感染した胃
ピロリ菌の検査について
ピロリ菌の除菌をしたことがあるかどうかがポイントです。
過去に除菌した経験があり、そのときに除菌の成功を確認している方は、ピロリ菌はいないものと考えます。
除菌したことがないか、または除菌の薬を服用したことはあるけど除菌の成功を確認したことがない方は、いまピロリ菌がいるかどうかを調べたほうが良いと思います。採血、内視鏡による検査のいずれかでピロリ菌の存在が証明された場合は、除菌が必要です。
ピロリ菌の感染経路
ピロリ菌は、免疫機能が弱い10歳までに95%が感染するため、原則として大人になっての感染(再感染を含む)はありません。感染経路としては、乳児期の母親による食べ物の口うつしや、幼稚園や保育園などの嘔吐物にピロリ菌が存在していたなどの「施設内感染」がいわれています。
ピロリ菌検査の必要性
胃がんは予防できる時代になりました。なぜなら、ピロリ菌を除菌することで、胃がんのリスクが大きく減少するからです。
これまでは、定期的に検査をすることで胃がんを早期に発見し胃がんによる死亡を回避する方針で、毎年の胃部レントゲン検査が普及しました。ところが最近の研究で、「20代の若いうちに除菌をすれば、胃がんを回避できる」ことがわかりました。すなわちピロリ菌の検査をすることで、癌になりやすい人・癌になりにくい人を、事前に区別できるようになりました。そのため最近では各自治体で、ピロリ菌除菌の取り組みが進んでいます。
もう胃部レントゲン検査の時代ではありません。厚労省も胃部レントゲン検査の代わりに、ピロリ菌によってリスクを判定した上での胃カメラ検診を勧めるようになりました。
よくある質問
何時くらいに帰ることができますか?
早朝7:30から検査をおこなうことができますので、早い方だと8:20には会計を済ませ、仕事への出勤が可能です。その他、土曜日にも検査をおこなうことができますので、ご都合の良い時間に合わせて、検査できます。 通常は検査予定時間から60分~80分でクリニックを出ることが可能です。
※今後は、日曜日の検査も実施していく予定です