前回に引き続き、今回もアニサキスについてのお伝えしていきます。
胃カメラでアニサキスがどのように見えるのか前回の記事でご覧いただけたと思います。
胃にあのような寄生虫がいるかと思うとぞっとしますよね。
もしいるなら少しでも早く除去したくなると思います。
今回はその除去についてのお話です。
アニサキスは胃酸ですぐ死ぬわけではありません。むしろしばらく生きています・・・
その除去には特殊な液体をかけてしまうと胃にダメージを負ってしまうので薬剤は使えません。
除去には特殊な鉗子を用いて、アニサキスをつまんで引っ張り胃からはがしていきます。
下記の写真をご覧ください。
2枚目の写真はアニサキスをつまんで胃からはがしたところです。
つまんだまま胃からだして駆除が完了です。数匹いる人もいますので、地道に作業していきます。
一見簡単そうですが、つまむ強さが強すぎるとアニサキスが切れてしまいますし、
弱すぎるとアニサキスがもがいてするすると鉗子から逃げてしまいます。
絶妙な力加減が必要です。
アニサキスはこのように除去をしていきます。
この間は痛みを全く感じませんのでご安心ください。
アニサキスにかまれて傷ついた胃もしばらくすると治っていきます。
患者さん自身の痛みもアニサキスをとることで比較的すぐ良くなってきます。
生魚を食べて胃が痛いなと思う事がありましたら、一度胃カメラ検査をお受けください。
決して我慢はしてはいけません。
もっとひどい事態になって入院と手術が必要になる場合があります。
何かおかしいなと思ったら、早めに検査をお受けいただくのがお勧めです。